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モーリス・ブランショ/書物の不在/図書館篇




暑い。そんな夏は図書館に避暑だ!


というわけで、避暑地で本を借りる生活です。

本当に読みたい本は無くても、希望に近い意外な本も有って、
欲望にピンポイントで迫れるインターネットショッピングとは全然違う、楽しいアナログ生活の醍醐味を堪能している訳です。


私の借りた本が翌週無かったりすると、「ああ、別の誰かがあの本で手に汗握っているのだな」、と、見知らぬ人に連帯感もおぼえられたりします。


そんなある日。

薄手で小型の、しゃれた本を見つけました。

モーリス・ブランショの「書物の不在」。中山元訳。
月曜社。

手に取ると、美しいんですよ。濃紺の紙に、銀の活字で印刷してあるのです。

叢書「エクリチュールの冒険」第一回配本。



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本書は、フランスの作家モーリス・ブランショの生誕百周年を記念し、二○○七年九月二十二日に、叢書「エクリチュールの冒険」の第一回配本として初版八百部が刊行された。そして二○○九年二月二十日、ここに新たな装いで出版されるのは第二版一千部であり、モーリス・ブランショの七回忌を銘記するものである。
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はぁぁ。良いなぁ。

この世に千部しかない本を手に取っているのだ。

しかも、思いきりお金を掛けた美しい本だ。

なぜそれが下赤塚の図書館にあるのだろう?


千部と言えば、私の詩集くらいの発行部数である。

私も自分の詩集に何部発行したか記しておけば良かった。


ご恵与頂く詩集も、大体それくらいの発行部数であろう。
貴重な品だ。

まれびと冊子「揺蘭」は、冊子としては意外と発行部数が多く、
4〜5百部である。

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by leea_blog | 2012-08-31 19:49 | Comments(0)
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