横山克衛さんの新詩集「かりそめの日々」 脳髄に寄生する幻影


画家であり、詩人であり、小説も書く、横山克衛さんが、

新しい詩集を出した。

「かりそめの日々」だ。


横山さんは、

まれびと冊子「揺蘭」の、執筆人でもある。


表題となっている詩、「かりそめの日々」より、以下。

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薔薇の花の匂いのたなびいている日、
『約束』という詩集を読んだ

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さて
約束の時はいつだったか
約束の場処は、どこだったか
私たちは、当分の間、知ることはないだろう
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注釈を読むと。

*詩集『約束』、それは掲示板やl広告や私信などから選りすぐった、何千人もの市井の人々の約束を集めた大部の書物。
(中略)これらは詩として書かれたものではない、が、なぜか詩集と題されている。そして奥付がないので、発行日はわからない。最後の人の伝言の後、書物は突然終わっている。まるで、突然この世が終わるかのように。(巻末のMEMO参照)


巻末のMEMOを読むと。


「かりそめの日々」に記した詩集『約束』について。私は、この詩集を読む度に、留学していた北欧ストックホルムやオスロでの日々、雪の冬の朝に、厚い毛糸の帽子や赤いマフラアをして、かじかんだ手を擦りながら街角の掲示板を見つめていた少女を思い出す。が、残念ながら、この詩集は実在しない。そして、私が留学していたという記憶も、雪の日の記憶も、どこからかやって来て、脳髄に寄生している幻影である。




作品、注釈、MEMOの多重構造で、物語られる。

読みながら読者が脳裏に展開していたところの、

詩集を読む人、詩集の内容、ストックホルムやオスロに留学している著者、著者が見る少女、雪、色彩、

それらは、「残念ながら」実在しないと言われ、

それらの記憶は、「どこからかやって来て、脳髄に寄生している幻影」という。


巻頭詩からさっそく、

横山ワールドに引き込まれます。


読者が読みながら脳髄に展開していた色彩も、イメージも、

著者の脳髄にどこからかやって来て寄生している幻影が有機的に投げかける幻影の幻影、

生きた幻影であろう。




そして、

読むことに依って、読者の脳髄にも、

何かの記憶が新たに寄生するのである。



柔らかい言葉の選び方で綴られたこの一冊は、

表面は琥珀か飴の色で、

一見は口当たりが良さそうであるが、

その中に、太古の蟻や、蚊や、木の葉が見える、

大人のための童話である。



琥珀に包まれたもののDNAから、

重要な発見もあるのだ。

一見影の無い、

淡々とした語り口が、

味わいを深くしている。




興味を引かれた方は、検索して購入しましょう。



西野りーあの詩集はどうなっているんだ????

と、いうと。

出版費用を、転地療養に使っちゃっているしなあ。。。。

作品が多過ぎて、

取捨選択が、まるで出来ません。。。。

まあ、やっぱり、まとまった出版費用が用意出来ないのが、

原因ですね。



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by leea_blog | 2017-07-19 21:03 | Comments(0)
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