人気ブログランキング | 話題のタグを見る

初心者にも安心のすっぽん料理屋と、駄目音楽の話など

音楽の田中一夫氏と久々に表現論を交わした。

インフルエンザも流行っている事だし、食欲も無く疲労困憊していたワタクシは、打ち合わせ場所にすっぽん料理店を選んだ。氏はこわごわ来てくれた。【田一】は、初めての人にも「こわくない」すっぽん料理である。コース料理は、すっぽんの原形がほとんどない。爪が全部しっかり揃っている、ということも無い。ワタクシ的には原形を留めていても構わないのだが、初めての人が後ずさってしまうのも理解できる。

え?すっぽんはお値段が張る? 病気になったら病院にもっと沢山払う事になりますよ。大体病気は、時間と労力と金銭を費やして元に戻すだけである。予防が肝心。密かに闘病中のワタクシは、万札をどぶに次々と投げ込んでいる心地である。

生前の姿が不端麗ながら疲労に効くすっぽん料理を、熱烈におすすめしている過去文をご参照下されたい。女性に特におすすめである。
http://leea.exblog.jp/2739238


私がネットオークションで買って、その駄目さ加減に激怒したCDの演奏家が氏の知り合いだったのは笑った。差し障りがあるだろうから詳細は書かないが、音楽に詳しくないワタクシは、当然ながら大して厳しい批判眼は持たない。そんなワタクシを激怒させるほど駄目な音楽というのも、そうそうある事ではない。

音楽への執念やパッションが欠落している。「それっぽく」すれば聴衆がごまかされると思っているのだろうか。思っているな????
おまけにトホホなことは、外見がそれっぽい音楽と間違えて買わせるような仕様だった。購入者が期待した物との落差で落胆するのは目に見えているではないか。

批評眼が無く甘いとは言っても、音への執着やパッションの有る無しは、理屈抜きに伝わってしまうのだろう。長距離深夜バスで半ば眠りながら聞いた火のような音楽。何なのか聞けば、兵役に就く為長距離バスに乗る人を、村の友人達が音楽付きで送りだしているのだという。小さな村の事なので高名な演奏家ではなさそうだが、ぐらぐらと揺さぶられた。地方都市の安宿で、金属の皿を前に演奏していた老人の音楽。他人が聴いているかいないか問題にしない境地の演奏は、やはり揺さぶられた。鑑賞眼は無いながら、どんなジャンルでも自分が欲する質を見極める能力が、少しずつ付くのだろう。可愛い子には旅をさせよ。自分にも旅をさせよ。歪んだ宇宙が元に戻る心地がするはずだ。


駄目音楽に激怒した話や、「労働は家来にやらせておけ」の山本六三氏のエピソードを話してくれた臥遊堂主人の話等、良い話や痛い話を通じて、発表するからには批判も当然ある、自分に甘ければ作品はそこまでで終わる、人生は短いが目標は一生かけても届かない可能性が高い、等々、あらためて痛感したのだった。
by leea_blog | 2009-02-07 01:42 | Comments(0)
<< 俳句ライブの写真 誤送信と誤削除    メールの困惑 >>