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猛き淫蕩




僕が『獣的な魅力』と云い、『不可思議な美しさ』と云ったのは、重にその顎と鼻のためですが、もしも彼女にあの物凄い瞳の魅力がなかったら、その容貌は恐らく平凡な『獣的』に堕し、その不思議さも或いは寧ろ醜悪に見えたでしょう。それは実際、物を見るための瞳とするに餘り輝きの強過ぎる、燐の炎が燃えているような、碧い、大きな、時に依っては海のようにひろがるところの二つの水晶体でした。彼女は屡々気むずかしそうに眉をしかめる癖があって、そう云う折に瞳は潤いと深さとを増し、そこから何か、光った露がきらきらこぼれ落ちるように思われました。が、此だけではまだ、彼女の獣的な美しさの全部を述べていないのです。日本の芝居に、真っ紅な髪と真っ白な髪を振り乱して踊る『石橋』と云う舞踏がありますが、僕は始めて彼女を見たとき、あの『石橋』の獅子の精を想い出しました。なぜなら彼女の髪の毛の色はちょうどあのように紅かったからです。西洋人には生まれつき紅い髪の毛の女は珍しくなく、たまに見かけるものですけれども、彼女の髪の色つやと云ったら、今此のストーヴに燃えているあの赤熱した石炭のようで、僕はああまで強烈に紅いのを見たことはありません。



(谷崎潤一郎「一房の髪」より
 オルロフ夫人の思い出を語るディック)
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by leea_blog | 2001-07-30 01:55 | Comments(0)

閑話休題

閑話休題。

パソコンとのつきあい方は難しいものです。
普段使っていないのに、いざメールソフトがペケになりますと、何となく心細い。
仕事で使っている方はつべこべ言う暇があったら修復するわけですが、仕事でも趣味でもなくパソに向き合う人も多いはず。

仕事でも趣味でも無い私、要するに必要に迫られていない人にとってのパソの存在は、意外とシンプルではありません。

文書管理、というきわめて明快な目的の為に導入したパソですが、これすら黙って働いてくれませんし。


なんで起動したとたんにフリーズするのだ、君は?
労働条件に不満でも? 話合おうか?
かまってあげないから怒っているの?
暑すぎるかな?
二〜三日ほっとけば機嫌直る?
ね、エラーメッセージが毎回違うのは、本心じゃないからでしょ?
ホントは何が気に入らないのー、ねえってばぁ?
黙ってちゃわかんねぇって言ってんだよ、こら!


と、冗談でも言わないと付き合えません(笑)


そのようなわけで、メール下さった方は、どうぞ、
「りーあめ、またパソできないフリしくさって!」とカリカリなさいませんよう。
フリじゃございませんのです。

デジタルデータなんて、しょせん、触る所を間違えれば消えてしまうものでございます。重要な記録は、粘土板に刻んで保管しましょう。石でも可です。革や紙ですと、長い年月が経てば腐食して判読不可能になりますから。
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by leea_blog | 2001-07-24 01:54 | Comments(0)

死海の湯治客


湯治とは。温泉に滞在して悪いところを治す試みです。

温泉専門サイトもありますので、興味の有る方は御検索下さいね。IT関係非関連族・族長を名乗るわたくしに、メールで問い合わせをなさるより時間を有効にお使いになれます(笑)

温泉=お年寄りかおやじの世界なのでしょうか。
観光と治癒は目的が違います。
ま、死海のエピソードをひとつ。



あれは2度目に死海を訪れた折り。。。。
ホテルはどこも満室で、炎天下の死海のほとり、謎の東洋人は荷物をひきずり、疲労で水も喉を通らないありさまでした。

 ようやく小さなホテルで「相部屋でいいなら一つ空いてる」と言われました。疲れ果て、薄暗い部屋で寝込んでいると、相部屋の滞在客が入って来ました。ボーイッシュな金髪の若い女性。一人旅行者同士の挨拶をして、私はそのまま寝込んでいました。突然、彼女がかなりな勢いで体をかきむしったので、今思えば失礼なことながら、私は反射的に体を起こしてしまいました。
「ごめん、びっくりしたでしょ?」。彼女は病身で、治療のため健康保険で滞在していると話してくれました。死海の成分が有効なのだそうです。ああ、彼女の国籍が思い出せない。。。。世界情勢に詳しくない、平均的日本人にも耳慣れているヨーロッパの一国。ともかく、医者の指示があれば、海外での治療に飛行機代も滞在費も保険から出るとの話に私は大層驚いたのでした。

日本で言えば「中国で治療してみてください」あるいは「インドのアユール・ヴェーダがあります」といわれて、よその国に一人で滞在する、しかも国の保険で、というノリですね。

しかも、病院ではないのだ、高級ホテルでこそないけれど、プライベートビーチもある、一般の客も泊まる宿なのだ〜!
治る可能性が高ければ海外も指示する、進んだ国〜。
驚くとともに感心したものです。

「めまいする午後に死海は燃え上がる」
などと書き付けるわたくしは彼女のお国の見識に驚きましたが、この話をすると、お国よりも患者さんに驚く方も多かった(笑)

「言葉はどうするの!」「食べ物あわなそう!」「一人で外国に行けない!」「寂しいー、心細いー」「介護はだれがするのぉー」との声が続出。

確かに私も体を壊してみますと、国内の移動も大変でございます。海外を指示されても、成田に着く前に倒れてしまいます。それでも保険が利くのなら、自腹で介護人を雇ってでも行くけどなぁ〜。


 と、いうわけで、湯治は「寝て待つよりは果報を取りに行きたいタイプ」にお薦めかもしれませぬ。
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by leea_blog | 2001-07-19 01:53 | Comments(0)

雷雨の匂い

湯治からぶじ帰りました。

  戻ってみれば、パソコンが暑さでやられたのか、
メールが読めない状態です。何度も試しましたが、
その都度フリーズ。
湯治に連れて行ってもらえなかったので
拗ねているのでしょうか(パソコンが)。。。。。



 それはそうと、女性向け湯治情報は
不足ぎみのようですね。
きつい冷房と過密な業務のなかで
体を壊す女性が増えています。
古くて新しい治療法・湯治は、
もう少し見直されてもいいのでは?

 即物・実用レベルで、少し湯治情報も
つづってみたいと思います。
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by leea_blog | 2001-07-18 01:52 | Comments(0)