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薔薇とジャスミンと蘭! 女人の休日

帰国早々、風邪を引いた。
例の、SARS? そんな立派なものではない。ただの疲労による発熱&酷い咳。

体力が足りない方なので、旅先で寝込むのは恒例です。
果てしなく広がる砂漠の手前のホテルで40度の熱と吐き気に苦しんだり、現地の解熱剤で胃をやられてしばらくの間はお茶さえ吐いてしまったり、等は、特に珍しくないのだ。

今回は、向こうであれだけごろごろしていた、いや、ほとんどごろごろしかしなかったにもかかわらず、日本で溜めた疲労は抜けきらないまま帰国の日を迎えた。マッサージを受ける時以外は、チャオプラヤ川を眺めるとか、ジム・トンプソンの絹に頬ずりする、とか、溜まった疲れでただ寝てる、とか、川風に吹かれつつお茶を飲む、とか、これ以上ないくらいのごろごろモードだったのだが。入浴や着替えもしんどいくらい、疲れていたなぁ。予定では、毎日ストレッチ&ヨーガをするつもりだったが、そんな余力無しである。

水の気配を身近に感じるのも今回の目的の一つだった。水の気配は私の回復には不可欠だ。最初のホテルは川のこちら側、つまり市街寄り、ロイヤル・オーキッド・シェラトンに泊まった。窓が大きい。湾曲するミルクティー色の川と、西方の空が望める。
次のホテルは、川の向こう、市街に向いて建つペニンシュラ。大きく張り出した窓からは、対岸に打ち並ぶホテルの庭の灯りが川に映る様と、東方の空が見える。
旅日記には、連日、「薔薇とジャスミン。薔薇とジャスミンと蘭!」の繰り返しが現れる。ホテルの部屋には蘭の花が散乱した。

タイは雨季。日本の梅雨のようにひたすら綿々と降り続くのではなく。
たまに降って、すぐ上がる。滞在の前半は、曇り続きだけれど雨は降らず、川に降る雨を存分に眺めようと思っていた私は「まだか、まだか」と密かに待った。ついにいなびかりを眼にし、雨がややつつましげに降り始めると「おお!」と叫んでひたすら眺めた。滞在の後半は、酷く降られた。暗雲はいつも市街の方からやってくる。川の向こう側に唯一建つペニンシュラホテルからは、むくむくと雨雲が押し寄せるさまがよく見えた。凄まじい豪雨と言うほどの物は無かった。日本の台風のもの凄さを期待したが、どうなのだろう、タイにも台風はあるのか? いなびかりも、空全体がピカピカ光りまくる、光が分散した印象のものが中心で、たまに空を裂く剣のような光が走っても、かなり短い。バンコクの人々は特に傘やレインコート、雨靴で防備せず、止むまで適当に立ち止まり、小降りになったら気にせず歩いてゆく。


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ところで。
日本の女性は一人で時間を過ごすのがあまり得意ではない、と言われる。表現者には一人の時間は必須だ。一人で喫茶店や酒場、レストランに一人で入るのは特に変わったことではない。私の周りの女性も、一人の時間を友人たちとの時間同様大切にするひとが多い。そんなわけで、一人で喫茶店に入るのは「ちょっと気後れする」という女性がけっこういるのに気づくのが遅れた。
余所様「そういうとこに誰と行くんですか?」
私「誰って事特にないよ。一人でも行くし」
余所様「えっ、一人で行くんですか?」
多くの場合、奇妙な物でも見る目つきがセットで付いてくる。一人でカラオケなら私も勇気いるが、喫茶店だよ? レストランだよ? バーだよ? 日常動作の単なる延長である。「一人だと変」の理由を聞くと、「一人だと寂しい」、「つまらない」、「ナンパを待ってると思われても迷惑」などなど人それぞれのようだ。女性の一人旅が同性に怪訝な顔をされるのも、「寂しくない?」「物騒じゃない?」と、この路線だ。

誰かといれば楽しいのは間違いない。一人は、気のあった人たちと過ごす楽しい時間とは種類の違う、重要な時間なのだ。両方必要、単にそれだけ。私が時に一人で過ごすからと言って、親しい人たちが疎ましくなったわけでは決してない。そんなこと誰でも同じだと思っていたら、実はそうでもないようなのでカルチャーショックを受けた訳だ。

一人旅だと、タクシーに行き先告げるのもレストランで注文するのも全部自分でしなければならないから、実は孤独感を味わえるほど孤独とも言えない。ううむ、一か月以上同じ所に滞在すれば、退屈で人恋しくなるだろうが、日本人OLに許された瞬きするくらいの間の休暇では寂しくなりようがないではないか。。。。
物騒、というのはあるかも知れない。しかし私の経験から言うと、複数でいるときの方が知らない内に隙が出来る。観光客を狙う良からぬ賊からすれば、そちらの方がよほど狙いやすいはずだ。

「日本の女性は一人で時間を過ごすのがあまり得意ではない」と言われる事について。生活習慣のせいもあるだろう。女性が自分だけのために一人で過ごすのが難しい時代が長かった。大昔は、女性が一人でふらりと行ける場所自体少なかった。人々の話を自分なりにまとめると、要は「一人」では「手持ちぶさた」ということらしい。ううむ、確かに表現者系は、ぼーっと一人で飲みつつも、からまった構想を解きほぐしたり、情念を発酵させたり、書きあぐねた部分を再検討したり、やることが多い。とはいえ、そんな時ばかりではなく、「あー、疲れた、ちょっと一杯飲んでから帰ろう」とか「あ、良いお店。ちょっと寄ってみよう」とかのノリもかなり多い。

「一人で色んな所に行けると、一人で何でも出来ちゃうと思われて損!」という意見も無きにしもあらずで、そういう考えは本当にカルチャーショックですね。。。。

だがしかし。最近は、都内ホテルで、女性一人でくつろげるレディースプランが増えてきた。友達同士で泊まり掛けでお喋りしたい、とか、女同士でくつろぎたいというニーズだけではなく、仕事帰りに一人で時間を過ごして、部屋で朝食をとって、そのまま出勤するプチバカンスに利用される。小さい子供連れでお母さんが一人で泊まれるプランもあるし。昔は有閑なお人の特権だったプチバカンスだが、今は忙しい人ほど必要になってきているようだ。
「まとまった休暇取れないし、ストレス溜まりまくり!」と苛立つお姉さま方、誰かをぶん殴ってしまう前に、レディースシングルプランで身も心もすっきり!がお薦めです。

一例。シングルプランリンク集もあります。↓↓

http://allabout.co.jp/L/20030501/s/?FM=ltop
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by leea_blog | 2003-10-08 03:40 | Comments(0)