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葡萄美 5

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【重い】【りりえん in 葡萄園】

人物画像の方は、画像を加工している内にほとんど別人の画像になったので、掲載。


人手不足の為、人物画像はもっぱらワタクシがモデル・撮影・加工の一人三役をやることが多いが、この人物は撮影は同行者の人妻、画像加工はりーあである。

ちなみに同行者の人妻氏は、「証拠が残るのが嫌だ」との理由でカメラに収まるのを辞退した。
ううむ。ワタクシとの葡萄園デートが家族にばれると、困ることでもあるのだろうか?

映像用のモデルを確保して、撮影目的の旅行に行きたいものだ。
雨のゆり園撮影時も、ゆりの群生の中に着物の女人の幻影がちらついて仕方がなかった。あの時は、戦の火を逃れて都を落ちてきた貴人が、そのままゆりの谷に住み着いて土地の霊と化しているようなイメージで撮影したかった。

葡萄園は、和洋折衷の衣装の謎の女人が葡萄棚の下でまどろんでいる感じで。鹿の角を付けて。

物語がえんえんと湧き出るあたりの、一こまを撮りたい。
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by leea_blog | 2006-10-30 21:20 | Comments(0)

葡萄美 4

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宝石葡萄1、2 ↑

葡萄畑の出口付近は、高天井の葡萄棚があり、テーブルが並んで屋外レストランになっている。
秋の黄金の陽射しがまだらに注ぎ、気持ちの良い空間である。

天井の葡萄を眺める内、木漏れ日が照明のように当たった葉の上、宝石にまごう葡萄を見つけた。

もはや見るべき房もほとんど残っていない葡萄棚を熱心に見つめるワタクシは、明らかに浮いていた。
カブト虫でも見つけた都会の子供は、きっとこんな感じだろうか。
おお!、と凝視し、その形や色を、この世で二度とお目にかかれないものであるかのようにつぶさに眺め、手を出すのも忘れている。手を出すと逃げてしまいそうで、出せないのだ。しかし掴まえたい。掴まえるタイミングがわからず、カブト虫のぎこちない一挙手一投足を見つめて、相手の性質を把握しようとしている。

りり山姉さんは大人である。しかも相手は昆虫でも鳥類でも動物でも無い。逃げない葡萄だ。
しかも、葉と言い、実と良い、葉の隙間から実に注ぐスポットライトのような陽射しといい、「見て、見て」と言わんばかりの天然の配置具合。こんな最後の出口付近、飲み食いと休息の為の場所で、葡萄などもはや人は見向かぬあたりで、さりげなくもっとも微妙な色彩の房が。仕組まれたようだわ、と心中はかなり興奮しつつ、落ち着いた振りをしてデジカメで撮りまくるのだった。
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by leea_blog | 2006-10-20 23:19 | Comments(4)

葡萄美 3

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【宝石園・アップ】【宝石園】↑

葉を透かす陽の具合も美しい。葉の、ふちが枯れかかって色が変わった具合も良い。

今回はバスツアーだった。
ハイシーズンで、宿が取れなかったのである。

ツアーが大の苦手のわたくしだが、今回は良い気分転換になった。
ワイナリー→葡萄園→湖とハーブ園→高原キャベツ取り→富士の全容観察、と盛りだくさん。
恐るべき駆け足で、雰囲気を味わう時間がほとんど無かった。が、たまには、良い。
(ただし、本当にたまに、に限る)

わたくしの好きな「井筒ワイン」のワイナリー見学とナイアガラ狩りのツアーもあった。
しかし、「勝沼ぶどう郷」という駅名に引かれて気になっていたわたくしは、信州よりも甲州に来た。

ぶどう郷か。。。。。。一面の葡萄畑か。。。。なにやら凄そうではないか!
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by leea_blog | 2006-10-17 23:00 | Comments(0)

葡萄美 2

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【紅いぼんぼり】↑
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【たわわ】↑
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【ぼんぼり】↑

 ちなみに、画像加工はしていない。紅く発光しているような葡萄の色彩は、陽光の加減でそのように見えるものを探して撮った。品種は、色の薄い方は甲州、暗い方はベリーA。ベリーAは、ほのかに蜜の味がした。

【重い】↓
蔓の、黄緑に紅が差した色彩も秀逸。
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by leea_blog | 2006-10-16 22:17 | Comments(0)

葡萄美

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【葡萄美・1、2】撮影/りーあ ↑

 ああ、我慢が出来ない!

 ということで、突発的山梨悦楽紀行・葡萄編です。
 水晶や宝石細工の工房が沢山あるが。あまたの果物を産する土地でもあります。
 

 葡萄棚が延々と連なる葡萄の畑をそぞろ歩きました。
 陽光に透けて、半透明の、紅いぼんぼりのような、葡萄。
 
心地よい重みの不思議な房を、葡萄棚の低い天井からあまた吊り下げて「ここにいます」と、鳥や、けものに知らせる季節。

 三、四人の若い女性が一房を囲み、「甘い」とさざめきつつ一粒一粒もぎ取り口に運ぶ。彼女らの円陣の真ん中で、葡萄は吊られたまま身を供している。「痛い」とも「止めて」とも言わず、蔓を伝って地から静かに組み上げ甘酸っぱく漲らせた丸い実を、上品な白い粉でまぶして摘み取られるのを待っている。堂々としたものだ。葡萄が身をくねらせてもがかないのを見て、わたくしは密かに「さすが植物」と見直した。

 わたくしは、葉で陽光がさえぎられていない辺りにまどろむ葡萄を探し、鋏を手に歩いた。まだ誰の手にも触れられていない事を誇るかに粉の綺麗な、たおやかな房を蔓から切り離し、手の窪みに横たえて重みを堪能した。陽にぬるんだ果実のみずみずしさを味わいつつ、狼のように素早く周囲を探った。
 けものの心地である。獲物を食い裂きつつ、視線を油断無く辺りに走らせ、耳を立てて警戒怠りない、あの。

 食べることに集中し、のどかな空気を堪能するなら、二、三日滞在しなくてはならない。悲しや。わたくしには十分な時間が無い。葡萄を口に運びながら、果汁にべたつく指でカメラをつかみ、被写体になるかわい子ちゃんを探していたのだ。
 かわい子ちゃん。うむ。もちろん葡萄の事である。

 

 
 
 
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by leea_blog | 2006-10-16 20:41 | Comments(0)

悦楽の葡萄



 秋だ。
 いつもなら、熱帯夜と強い陽射しに音を上げ、夏が疎ましくなる頃に秋がやってくる。気持ちのよい風と澄んだ大気と共に。たわわな秋の果実を連れて。

 今年は、夏ははかなかった。梅雨が長引き、台風が続けて来襲し、残暑も気が付かない内に過ぎて、急に寒くなり、秋になった。さびしい。

 この季節の快楽は、果物である。温室では作れない、旬の果物。見て良し、触れて良し、撫でて良し、切ったり剥いたりの感触も素晴らしい、この時期にしかない果物たちである。

 丸い実がたわわに房になって、手に乗せるとずっしり重い、葡萄。手の窪みに沿うように、その重みを預ける果物である。デラウエアのように、粒がぎっしり密集してほとんど「棒状」になった葡萄は、ちょっと無理だが、茎の部分に余裕のある葡萄は、手のひらのくぼんだ部分でしなるので、手に体重を預けてくつろぐ美女のようである。
 「ああ、美しいわ。」と言いつつ粒をもぎとり、陽にかざして丸みや色、粉をふいた具合を鑑賞し、食べるのである。悦楽でなくてなんであろうか。粒をもぎ取って行くごとに、粒を支えていた枝の部分が現れ、その形は可愛らしい未知のケモノの骨のよう。


 そのようなわけで、葡萄は特に、明るい昼間に鑑賞しつつ食べるのがのぞましい。巨峰やベリーAのような暗い色の葡萄も良いが、甲斐路や甲州のように薄緑とうす葡萄色、薄紅色が綺麗な葡萄はもっと好きだ。

 甲州の粒を一つ一つつまんで陽にかざせば、ぷるんとした質感の中に種が透けて見える。この繊細で不思議な透け具合は、官能的ですらある。ぷるんとした果肉を、上品な薄緑と薄紅に粉を吹いた皮が丸く包み、ぷるるんの内側には種がひっそり眠っている。うーん、これは。小さい宇宙をビー玉に詰めたような。あるいは、蛙のたまごのような。粒が密集しておらず、程良く隙間があるのも、はかなげで良い。

 葡萄園は、一度行ったことがあるだけだが、不思議な宝石園のようだった。葡萄の房が頭上にあるので、もぐ時に陽に透かして美しい姿を見ることになる。もぎたては美味しい。蔓や幹もたっぷり鑑賞し、房の下がり具合も鑑賞し、隣の畑に入ると別の葡萄が別の色彩を光に晒しており、葡萄棚と柵が迷路の庭園のように続き、葡萄の姿かたちを空間ごと味わえる。
 ただし、そのように葡萄園を鑑賞していると、食べるのがおろそかになる。観光農園は多くは時間制と思うが、制限時間が来ても一房やっと食べた程度だったりする。

 葡萄狩りに行くと、関東のこの辺りからだと大抵ワイン工場もついでに回る事が多い。ワインの色と香、味を愛でながら、試飲を重ねて血行も良い具合になっている。葡萄園の土の香り、植物の香り、陽射しも、血行が良くなると極楽のように見えてくる。

 葡萄を酒にするために、素足で踏みながら踊るギリシアの歌、ディオニュソスに捧げる歌が耳の底によみがえり、低く続いて鳴りやまない。

 ああ! 葡萄狩りに行きたい! 枝につながったままの葡萄の重さを愛で、そっと枝から切り離して籠に入れ、宿で葡萄の酒と共に夜通し味わいたい。葡萄なんかもう見たくない、とうんざりするほど堪能したい。

 と、葡萄園&温泉宿を調べたところ、この時期は当たり前だがハイシーズンで、宿はどれも一杯だった。時期をずらして人が少ないときに行けばいいかというと。旬の果物は時期をずらすと終わってしまう。吉野の桜みたいなものだ。人混みはうんざりだが、ピークを外すと無くなってしまう。
 一年中葡萄がなっていれば、これほど愛しくも思わないのだろう、と思いつつ、ベリーAをうっかり潰したその汁が、暗い果皮からは想像できないような鮮やかなワインの紅で白い皿に血が滴ったように見えるのを、感嘆しつつ見ている。
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by leea_blog | 2006-10-07 19:50 | Comments(0)