パソコンが普及すると眼の安らぎにキャンドルが必要になる。部屋の中に焔のかげ。そして《揺蘭》


近々、『揺蘭』のコーナーが新設される予定です。


《夢限海域迷宮領国》にちらりと載っているだけで、《ゆりのうたたね》でもさっぱり触れられてないし、なかなか正体が不明な冊子であります。正体をあからさまにしない執筆人が多いのも特徴でしょうか。


いま現在の執筆人の中で、インターネットにアクセス出来る環境はりりな・りりあなだけなので、拙ホームページの一角に場所を提供しました。


インターネットに関心薄い人、私の回りには多いのです。
電磁波だの静電気だのの関係で体質的に苦手(要するに嫌い)な人や、苛々するから苦手(やはり要するに嫌い)な人、アナログ生活が多忙でネットで時間裂くのが煩わしい人、必要をあまり感じない人、あるいはまーったく関心無い人。
パソコンは必要だけどインターネットはしない、という人も意外と多い。。。
(私もADSL化の前はそれに近かった)

かく言うりり野りなりなも、FAXと携帯メールを導入したのがほぼ一年前。導入を固辞し続けるそれぞれの事情はよくわかります。もちろん、「あると便利!」の側面も、恩恵にあずかっているだけにわかる。
携帯電話やらFAXは、ひたすら普及してるので、導入しないでいるのはかえって大変でした。導入すると、「無い」生活はもう考えられないですねぇ。

ちなみに、《揺蘭》現執筆人の中でFAX導入している人は私と日嘉まり子氏のみ!
緊急の用件で「頼むぅ〜、近くのコンビニからFAX送ってぇ〜」と要請する私に「これからポストに入れます、あまり変わらないでしょう」で応える人もいて、頼もしい限りと言えよう。。。。


パソコンがこれだけ普及すると、むしろ、身体の時間が贅沢品になってくるようです。そんなわけで、《揺蘭》コーナーの原稿をメールで受信できたら便利なんだけどなぁ、というぼやきは口にしないで済んだのであります。
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# by leea_blog | 2003-03-07 01:46 | Comments(0)

梅花の季節。知人宅での鑑賞、旅の仲間映画版。


ろーど・おぶ・ざ・りんぐ、見ました。第一部ですが。
知人の家で、DVD。夕食をごちそうになりながら。
この場をお借りして歓待の御礼を申し上げます。


背景が美しかった。景色を見てるだけでもいいかもしれない。
フロドが大変美しかった。美しいものは目を歓ばせ、心を歓ばせる。
火が美しかった。火は元々美しく力があるから、火が退屈な映画は論外だ。
アラゴルンの立ち居振る舞いに妙な色気があって、これは良かった。

「面白かったか」と聞かれれば。
面白いから是非見て〜、とは言いかねる、微妙な線。


ええと、綺麗と言えばすごく綺麗なんですよ。
エルフ以外は。。。。。。
どうしてエルフ族を必要以上に判りやすく俗っぽく描かねばならなかったのか?
人間を越えたものに対する想像力が足りなかったか。
或いは人間以上の美しく力に満ちた存在が許せなかったか。
唯一神の教会に通っている人々には神々しいエルフ族は冒涜になるので差し障りがあったか。
エルフを俗に描かねば他の登場人物たちがかすんでしまうと判断したか。


指輪物語にとってエルフは、植物が光合成をするための光のようなものである。

主人公たちの素朴な里では、エルフにあこがれたり、エルフ語を解したり、エルフの友だったりするのは、常軌を逸した、分別の足りない事とされている。『ホビットの冒険』の主人公ビルボも、ビルボの養子フロド・指輪物語の最重要人物も、フロドの下男サムも、上記に該当しておりホビット庄では神隠しにあって当然の気質を備えていた。

物語全編を通して、エルフの登場場面はそれ程多くはない。
にもかかわらず、主人公たちが苦難に見舞われる折り知らず発せられるのはエルフの言葉であり、身に帯びるのはエルフの剣であり、語られるのはエルフの思い出であり、長い行程の間中、口にするのはエルフの食べ物であり、ビルボやフロドが中つ国を去るのはエルフの船でエルフたちに伴われてであり、物語の最後に、暖かい我が家に帰ったサムが膝に抱く幼い娘にはエルフの花の名が付けられており、と、簡単に拾うだけでもエルフの髪にきらめく微光が物語を浸し尽くしているのがわかる。それは、遙か彼方につながる光である。

著者J・R・R・トールキンによれば『とりわけこれをわたしに書かせようとしたのは、主として言語学的な関心であり、エルフの言語に「歴史」的背景を与えるために始めたものだからである。』とのことで、当然なのであった。


そのようなわけで、ロード・オブ・ザ・リングに出てくるエルフが俗である点は、背景が美しい点以上の話題となったのであった。
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# by leea_blog | 2003-02-18 01:46 | Comments(0)

三月並みの。すでに昨日の事であるが。そして指輪物語の映画を見ていない。


さんかんしおん。山間紫苑。燦感熾音。
いえいえ、三寒四温。


寒さに弱い生物である私は、裾長の英国のコートに獣毛の襟巻きでお昼ご飯から戻った。口紅をひきながら「寒いですね」と型どおりの挨拶をすると、その場にいた人たちは口々に「今日は暖かいですよ〜」「三月上旬の陽気だそうですよ」と返してきた。そうなのであったか。冷え性の私はわからないが、冬らしからぬ暖かさであるらしい。

この時期、街の人通りは、春めいた彩りが混じる。素材は冬物でも、明るめの色彩を選ぶ人が多くなるのだ。
三日寒い日が続いても四日暖かい日があり、そのうち、全部が暖かい日となる。
春の嵐に悩まされ、五月の、夏かと思う陽射しに射られ、梅雨どきの湿気と寒さに音を上げるうちに、夏がやってくるのだ。

獣の毛皮を寄り合わせた襟巻きをなでながら、この手触りとももうじきしばしのお別れか。来冬まで、虫に食われずに生き延びておくれね、と心に呟くのだった。なめし革の手袋とも、羊の毛皮の敷き布ともお別れか。
水鳥の掛け布団は、夏でも必需品、冷房の寒さを防ぐために、さまざまな絹のストールや、レースの手袋が衣装箱から引き出されるだろう。

四季の国。
また、都市部の夏の異常な暑さを嘆くのであろう。
輪の時間。


*****   *****  **** 

やり過ごしはぐる。

実は、『指輪物語』のファンである。映画になったのを見に行かないかと声を掛けていただいたが、ひたすら時間が無かったのと、腰痛で二時間も同じ姿勢は耐え難いのとで、一作目は見ていない。

関心が全くなかったわけではない。
しかし。「ロード・オブ・ザ・リング」って何。
先頭にも「ザ」が入るのでは? リングス、と複数形なのでは?
題からして「期待するな」と言わんばかりで。

そして。文字を映像化すれば「イメージに合わない」と苦情が出がちなのを差し引いても! エルフが普通のおっさんやおばさんやにいちゃんみたいであっては、論外である。容姿が好みかどうかは別の問題で、まずエルフは人間族とは違うのだから。洋物時代劇の地方豪族か、SF映画の異星人っぽくては、話にならないのであります。

指輪物語はエルフの物語だと私は思っているので、たとえ他がむちゃくちゃでもエルフ役さえエルフを見た気にさせてくれるなら、万難を排して見に行くのだが。
表情が人間くさくなければ、人間以外の感性を表せるはずではないか?  

そのようなわけで、関心はすぐに消えた。

しかし。最近、第二部も映画化されて、タイではDVDが売っていた。上映前なのに、さすがである。そして、日本では毎日の通り道に、やたら大きなポスターが貼ってあり、毎日見てる内に、何となく気になってきた。背景以外は相変わらずあか抜けないが、背景は第一部も良かったような気がする。
よく見ると「ディズニーランドじゃないんだから!」と突っ込みたくなるから、さらりと見るのがいいかもしれない。で、エルフ語聞くだけでもいいかもしれない。

調べてみたら、まだ上映していないのである。
え、まだなの? 見たいと思った時が旬なのに。
気を持たせるほどの玉か!?、と、ついつい口が悪くなってしまう自分がいた。
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# by leea_blog | 2003-02-08 01:44 | Comments(0)

一時避難の南の海ぎわ、瑞々しいココ椰子が運ばれる

タイに行って来ました。
骨の髄まで凍える日本の冬に音を上げて。
ろくに食事も取れないほど参ってしまい、
娯楽と言うより緊急避難の様相。



    渡航場所の条件。
        ↓
暖かい。マッサージが毎日受けられる。空気が良い。飛行機による移動時間が少ない。食べ物が健康的。

消去法でいくと、タイだったんです。呪術者の故郷、バリは捨てがたかった、しかし、遠方過ぎました。
ホアヒンの海ぎわで毎日マッサージと健康的な食事、久々の養生生活でした。
連れの女性は、介護資格を持っているし、個人旅行派だし、ありがたいことでした。私も役に立たなかった訳ではない。彼女は筋金入りの方向音痴だったのである!

毅然とした様子で間違った方角へ歩いていくYさんを見て、気がついた。
こっちでよかったのかな、と迷いが出るなら、方向音痴とは言えないのではないか。
迷いが出れば、確認するからだ。確認しつつ歩けば、めったに間違えない。Yさんは先に立って歩く癖もあった。
方向音痴の人は、「間違っているかも知れない」と思わないのだ。私は大抵ポーチに磁石を入れていたので、彼女にも薦めてみた。Yさんが磁石に関心を持ったかどうか、未確認である。


『私上最悪』について。
成田出立当日、意外なそそっかしさを発揮したYさんは囁いた。
「りーあさん、今回は最悪の旅になりそうな気がします」
どこかで聞いたセリフだと思ったら、私もいつも「今回は私上最悪の旅になりそうだ」と旅行メモに書き付けているのであった。おもわず微笑んだ。
一人旅なのに英語の練習もしていなければ、目的地の地図も無い、現地情報もほとんど無い、ホテルは現地で自分で取るのだが、成田を発つ前に既に吐き気がするほどの体調の悪さ、という酷いときもあった。
どんな旅でも、準備万端というのは望めないし、望むのは間違っている。あらゆる状況に対応しようと準備をしても、旅は安直な予想を簡単に覆す。

可愛い子には旅をさせよ。自分にも旅をさせよ。




++++++++++++++++++++++++++++++++++


いままでは、旅は、内宇宙の均衡を取り戻す為に必要だった。
今回は、身体の回復の糸口を見つける、寒さで動かなくなった骨を休める、というと穏やかすぎる表現で、実のところ、吹雪に遭った動物が岩穴に退避して狩猟を続行する体力回復を待つような、やや差し迫った感覚だった。

暖かい国の人々の、猫のような体重の移動をぼんやりながめ賛嘆しつつ、手が自動的につける旅メモを、今回は意識的にやめた。
肩と腕と手がやられているのだ。書くな、描くな、暖めよ、ついでに読むな、ページをめくる動作も指に負担だ、と、南国の海ぎわでなければ苛立ちがつのるような、自らへの規制。

書かない時間は、快復には直結しない。が、それは真に、余暇である。
疲労した身体が、真の余暇を、果実のように、ひとくち、ひとくち、味わっていく。

私にとっては、実に六年ぶりの、「特に予定のない日々」なのだった。
多大な自由に溢れているかの自宅療養中は、会社員より暇がなかった。寝るのも起きるのも食べるのも、入浴も娯楽も、すべて病気療養のため。残業に疲れた仕事人が、1週間振りで帰宅するときの、「ああ、帰れる」という一瞬の開放感も無いのである。オンとオフが無いのである。


余暇とは何と貴重な果実であることか。
力ずくでいろいろなものを押しのけないと、手に出来ない。
『余暇』が生活必需品と認められれば、供給も増えるのだろう。
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# by leea_blog | 2003-01-20 01:43 | Comments(0)

こがねのひつじが群れなしてやってくる

新年おめでとうございます。


ひつじの年の子(ね)の刻(こく)の、しんと押し静まった、いつもと変わらないと思おうとすれば思えるけど、やはり新しい年の、真新しい絹に触れるような感触があって、それは暮れから、ずっと静かに2002年と2003年の境を待っていたからのような気もする。


年末、赤塚の駅から細く伸びる商店街には、正月用のお飾り、大小の手で丸めた鏡もち、おせち料理用の食材が並んだ。鏡もちのぽってりした形は、かわいらしく、心を澄まして新年を迎えるようにうながされるようだった。あの形も厚みも、絶妙だ。


おおみそかに小さな鏡もちを一つ買った。それを眺めながら静かに過ごした。
塩を溶かした湯で身を清めた。果物を食べた。
そして、2003年になったので、あたらしい硝子杯に酒をそそぎ、「おめでとう」と言ってみた。計れない時間が、性別不明の姿をして家の扉を、叩くので。
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# by leea_blog | 2003-01-01 01:42 | Comments(0)

真珠粉アンケート結果・通称『真珠子アンケ』その3




街中に人が多い。混雑を極める、と思ったら、クリスマスイブなのだった。

毎年、この日は外食を避けている。どこも混みすぎるし、遙か前から予約が一杯らしく、お店の対応もぞんざいで、食事も丹誠込めたとは言えない味なのです。まあ、お店も「こういう日に食事に来るお客は味は重要視していないだろう」と思っているのでしょう。

基督教徒でもなんでもない私は特別の日という感覚が無いのです。幾度か腹立たしい経験をして、イブは外食を是非避けたい日となりました。プレゼントやカードは嬉しいですけどね。


  良いクリスマスをお迎え下さい。


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真珠子アンケート 薦めないけど愛読している本
         (三冊まで・未記入可)




◎『嵐が丘』  『少女探偵ナンシー・ドル』ーシリーズ

愛読理由:
嵐が丘は、ローレンス・オリヴィエ主演の映画のほうを先に見たのですが、子供心に強烈でした。
ナンシー・ドルーは、小学生のころはまり、いまでも時々読み返します。読み逃した本が手にはいらないかと探しているのですが上野の国際子供図書館の書庫以外にみつかりません。


◎『魂の目的/ソウルナビゲーション』

愛読理由:
 なぜ薦めないかというと、重いから(^^;)。
 ある日の朝、予知夢を見て、その通りに手に入った本。
 自分がなぜこんなに遠回りをして生きてこなくてはならなかったのか…という、当時の大きな疑問が、本屋で立ち読みをしたほんの瞬間に           一気に氷解して、涙が出ました。
 内容は数秘術。かなりニューエイジ的マニアックかも…。
 私がきっかけになって、友人知人は重いにもかかわらず、けっこう購   入している本でもあります(笑)。

◎1『文庫版「西脇順三郎」詩集』、2 『dBASE3ハンディマニュアル』

愛読理由:
西脇順三郎は全詩集を持っているのに、喫茶店で話していた友人が持っていた文庫本をどうしても欲しくなり、譲ってもらったもの。だから、薦めようがないのです。
dBASE3・・は、データベース言語のマニュアルです。ウィンドウズ以前のものですが、仕事上常に手元に置いてある本でした。他人にはほとんど意味はないのですが、私にとっては、これを愛さずに他に何を、という本です。


◎『青い花(ノヴァーリス)』

愛読理由:
なんか好きなんだけど完読してない本。好きなら読めよ。
今読みたいのは児嶋都という人のお笑いホラー漫画。
ヤフオクで500円で登場。たったの500円だけど送料+振込料を入れたら1000円近いよな…と迷い中(泣)


◎1『失楽園』 『セラフィタ(バルザック)』 2『ポムレー路地(マンディアルグ)』
愛読理由:
もちろん不倫本の方じゃないヨ。ミルトンの。天霊たちの描写も凄い。セラフィタは昔は教訓臭く感じたけど、天霊の気高いなまめかしさがいい。ポムレー路地、めまいがするような官能。官能シーンは無いのに! 薦めない理由は、一般的には読むの面倒そうなもんばかりだから。

◎1『天使の緊縛・藤野一友=中川彩子作品集(画集)』 2『クロソフスキー画集』

愛読理由:
1 女の人が高雅で、この世ならぬ表情。不快になる人いるだろうから(中川さんの方)薦めない。人間の形してるけど、人間じゃないですよ、中川さんの絵の女の人。 2ピエール・クロソフスキーの絵は、関心無い人に薦めても不毛。その眼差しに、意味ありげな手つきに深淵を見る。
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# by leea_blog | 2002-12-24 01:38 | Comments(0)