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メリークリスマス! サンタはいるか?

祝、降誕祭イブ!


銀座ではクリスマス展を開催中です。

23日の音楽会&朗読会は、立ち見も出る盛況振りで、主催者もびっくりでした。

生音はやはり良いですね。

賛美歌のメドレー辺りでは、感涙にむせびそうになりましたよ。




で、今日、明日、明後日と、画廊の留守番で銀座通い。

引き籠もっている私には、街のクリスマスイルミネーションがまぶしく感じられています。




ところで、基督教は信じていませんが、物語としては美しいですね。


人類救済のために張りつけになる神、
馬屋で生まれる聖幼子と当方三博士。

殺される神の象徴としての十字架、
夜の勢力がもっとも強くなる日とほぼ重なる降誕祭。

古代宗教の匂いがびんびんにして、くらっと来るではありませんか。


日増しに夜が長くなって行く、その憂鬱に打ち勝とうとするかのように、
日増しに勢力を強めて行く街のクリスマスイルミ。

やった、冬至だ!
で、降誕祭。


家では野菜スープを温めながら、
「清〜し、こ〜の夜〜」と歌ってしまいましたよ。


神様が唯一なんて、銀座の交差点で
「人間は私一人だ!私こそ真実だ!」と叫び出す変人のように見えます。

孤独な神なんだなぁ。

でも、他を否定するなんて、偏狭そのもの。

世界に溢れる神々から観ると、
「困った人」にしか見えない事でしょう。


ワタクシは日本人ですから、よそにこれこれこういう神様がいると聞けば、
出かけていって拝聴し、「有り難い事だ」と一礼し、
その足で別の神様の所に行ってまた拝聴し、有り難い事だと頷き、
仏様にもおさい銭を投げる。

クリスマスには別にお祝いはしないが、清しこの夜位は歌う。


神様が一人、しかも母神じゃなくて父神なんて、まぁ、そういう神様なんだなぁ、
偏狭なんだなぁ、「自分だけが神様だ」なんて言っちゃ駄目ですよ、
でも仲良くしようね、といった態です。



ところでっ。


幼少時の思い出だが。



サンタクロースを信じてはいなかった。


世界中の子供にクリスマスプレゼントを配って歩くなんて、子供が見ても無理有り過ぎ。

で、小学生の頃。



同級生が、「サンタクロースって、あれはお父さんお母さんなんだよ」と言った。




サンタを信じてはいなかったが、お父さんお母さんとも思えなかった。


「いや、うちの親、こっそりプレゼントを枕元において置くとか、そういうキャラじゃないから。
でも、朝になるとあるんだよねぇ。なぜだろう」



そうだ。



うちの親は、子供にあまり愛情を注がなかった。
しかも、ケチだった。


どれくらいケチだったかと言うと。



お正月に、祖母の家に行くでしょう?


親戚が集まっていて、子供にお年玉をくれるでしょう?


うちの子供がもらったお年玉は、
「うちもあげるんだから」と言って、
私がもらったお年玉袋からお金を抜いて、用意したお年玉袋に入れ直して、
よその子供にあげるのだ!!!!!



ちーっとも私の手元に届かないのに、
お年玉をくれた親戚に「どうもありがとうございます」と言わされる虚しさと言ったら無かった。



で、年明けに、クラスで先生が、
「皆さんいくらお年玉をもらいましたか?」とみんなに訊くでしょう?


万単位のお年玉をもらっている人が、羨ましくて仕方がなかった。
「凄いね」と言うと、
「うちは親戚が多いから」と返ってくる。


いやいや、親戚居ても、うちはもらったものを包み返してあげてるから。



でも、この境遇のお陰で、
子供が大金を自分のものにする風潮に疑問を感じている。


働いてないのに何千円ももらっちゃ駄目だよね。




そのようなわけで、
うちの親は、
クリスマスにプレゼントをこっそり買って枕元に置いておくなんて、
まーったくしそうになかった。



「実はサンタはお父さんお母さんだ」
という説がクラスで主流になると、
信じ難い私は、親がクリスマスプレゼントを事前に買ってないかチェックした。


おもちゃ屋さんには全く寄らない。



で、クリスマスの夜は、寝た振りして、
こっそり枕元に置かないかチェックしようとした。


親の演技は完璧で、子供にプレゼントを用意するようなワクワク感は微塵も見せなかった。


で、寝まいとしても、子供だから、つい寝てしまう。


で、朝になると、バンビのトランプが!!!!!!!


ふっしっぎだなぁ〜!!!!!!!!
おかしいなぁ〜!!!!!!!!



「プレゼント、お母さんなの?」と聞いても、
「知らない」。


「夜、誰か来た?」
「知らない」

「これが置いてあったのだけど」
「そう?」





今思うと、昔から自己中で大変だった母だが、
子供にサンタを信じさせようとこっそりプレゼントを用意、
しかも子供の疑惑のチェックの目を見事にくぐり抜けると言う、
そういう事をする無邪気な時代も有ったのだなぁ、と感慨に耽る。



いつまで続いたのかは憶えていないが、
「今年からサンタさんは来ないよ」と宣言されて、
その年からプレゼントは無くなった。


母の口癖は、「働かざるもの食うべからず」だった。


子供心に、家事もろくにしない母、
(父の夕食は毎日湯豆腐だった。しかも、豆腐が、お湯から出ている部分が冷たいままだった。
みそ汁は、味噌が溶けていなくて、お椀の底に味噌の固まりが沈殿していた、毎日そんな調子だった)
働いて居ない母は、一番食べちゃいけないような気がして、つい突っ込んでしまったのだった。


思い出は真っ黒なトラウマばかりの母だが、


クリスマスの不思議を演出してくれた事は、
数少ない感謝の思い出だ。
by leea_blog | 2013-12-24 22:09 | Comments(0)
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