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布袋戯の木偶のメンテナンスについて


台湾の伝統的な人形劇、布袋戯。

その現代進化版、ピリにはまって、
登場人物の人形(木偶という)を二人お迎えした。

日本の、人形愛好家の皆さんにも、
大いにお勧めしたい。

ピリは、長く続いているシリーズで、
登場人物がともかく、多いので、
お気に入りの人形が、絶対に見つかるはずである。


ピリ直営店などで、
お目当ての人形が売っていれば、
すぐ手に入る。

しかし、そういう幸運は、滅多に無い。

登場人物の多さに比して、
直営店に並ぶ木偶は、
ほんのわずかなのだ。

その為、
注文製作となることがほとんどで、
出来上がりに、時間が掛かる。

一点一点、手作りなのだ!

ウチの人は、
主人公の素還真は、
出来上がりに三ヶ月かかり、

宮無后は、
一年以上掛かった。

お迎えするまでの長い道のりは、
山有り谷有り。

中国語も出来ず、
知識もほとんど無かった私には、
とても大変だったが、
苦労と経費の、
数倍以上の、
価値のある人たちであった。



今日は、メンテナンスの話である。

お迎えした当初は、
彼らの寿命は、
私の寿命よりも長いと思っていた。


日本人になじみのある、
リカちゃん、バービー等は、
沢山遊んでも、
保つ。

お雛様や市松人形も、
祖母から孫へと受け継がれる位、
保つ。

ビスクドールは、髪や衣装は別にして、
頭部は、
焼き物で目はガラスだ。
人類が滅んだ後まで存続しそうだ。


そのような訳で、

布袋戯の木偶も、

頭部は木製だから限りはあるにしても、

保つものと思い込んでいた。

が。

宮無后の化学繊維の髪が劣化して、
お迎えして二年経たないうちに、
メンテナンスに出す事になった。

メンテナンスには、三ヶ月かかる。

時間が掛かっても、
メンテナンスをしてもらえる事が有り難い。


そして。友人のブログで知ったのだが、

顔の化粧も、

湿度や気温の変化等により、

思っていたよりも短期間で、

「粉裂」という現象を起こして、

メンテナンスが必要になるようだった!



頭部は木製なので、
髪の張り替えや、
化粧直しは、
木に負担がかかる事であろう。

温度と湿度を調節した、
博物館に入らない限り、

布袋戯の木偶は、
メンテナンスを行っても、

人間の寿命よりも短い可能性もある。


うわ〜!!!!

私は「彼らに見送られる」ものだとばかり思っていたが、

「私が彼らを見送る」可能性もあるのだ。




彼らは演じる為に生まれてきた。

子孫に受け継がれる事を目的に作られた人形ではないのだ。


「私が彼らを見送るかもしれないのだ」、

この事実は、衝撃であった。


宮無后は、

接し方に戸惑ったり、
重く感じたり、
怖くなったこともあったが、

その度ごとに、

私の認識は変わり、

これまでの人生では考えられなかった、

禁断の人形愛の世界に、、、、

こんな世界があったのか、、、

今では、

この子無しでは生きられない、、、、

もう、こんな恋は、

この先しないであろう、、、、

と、のろけるのが今日の趣旨ではないので、

のろけは置いておいて。


「そうだったのか。

ということは。

この人たちとの、

一日、一日を、

大切にしなくてはならないのだな。」、と、

認識を新たにした。





布袋戯の木偶は、

世の人形愛好家が想像する以上に、

さまざまな意味で、

単なる人形とはかなり違う事をお伝えする次第である。














by leea_blog | 2018-01-08 15:17 | Comments(0)
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