花粉症に苦しみつつ、図書館で雑誌をめくっていた。
「トドのカレー」の寸評が目に入った。驚愕した。 「熊のカレー」や「えぞ鹿のカレー」もあるのだが、それらは珍しいけど、ありそうだ。しかし、トドは。。。。。 極秘事項ながら、わたしはあざらしが好きである。あざらしととどとおっとせいは似ているが、ちがう。ちなみに北海道では、あざらしもとどもまとめて「とど」と呼んでいる、と聞いたことがある。 カレー缶の宣伝文を引いてみよう。以下。 ---------- 北海道に流氷とともにやってくるトドを カレーにしました。 北海道ならではのカレーをお楽しみ下さい。 --------- 何というか、江戸川乱歩を思い出す味わいの文章である。 トドの肉、というより、この文章に強烈な衝撃を受けた。 たまたま、昨年の暮れに出た「揺蘭」に、多少愚かだがきわめて心根の良い男が食肉業者にだまされ、売られたフィクションが載っている。男を召し使っていた女主人・芳香様は、届けられた肉をシチューにして食される。人肉は特にお好みではないのだが、善良さゆえにしたたかさに欠けていた男を、気の毒に思われて食されたのであろう。 「使えない男の肉など、捨てておしまいなさい」とおっしやる事も出来たのだ。不器用な使用人でも、お見捨てにならないあるじである。男は死後、春の光の一部となって芳香様のもとを訪れる。光となった男には俗界の情はもはやなく、芳香様のお心を安らがせるのである。 誰でも光の一部になれるわけではなく、男の心根が光に通じるものだったからではないだろうか。。。。 そのようなわけで、私も、あざらしやとどを食したいとは思わないながら、何とも言えぬ思いで、ネットで検索してみた。 ある、ある、トド肉関係の商品、コメント。話題の商品のようだ。 販売しているホームページを一部、以下に挙げてみた。 「それってどんなの?」と思われた方は、行ってみてください。 -------------- トド生肉、トド味付け肉、トド缶詰、 http://www.d1.dion.ne.jp/~y_buki/koyomi.html --------------- 北海道の珍味いろいろ http://www.infomarine.co.jp/sakanaya/shop/goods/29.html 鹿肉・熊肉・トド肉・あざらし肉・かにみそ北海道ならではの珍味を揃えました。 ○えぞ鹿肉大和煮 北海道の雄大な森林と草原の境目に棲息し、その肉はルイベ(凍らせた肉を薄切りにした刺身)やすき焼きなどとして人気があります。その美味しさを損なわないように大和煮にいたしました。 ○熊肉大和煮 珍しい熊の肉を筍と一緒にみそ味に味付けし、舌ざわりの良い独自の大和煮に仕上げました。熊肉と筍の絶妙な味わいをお楽しみください。 ○トド大和煮 トドは「海のギャング」と呼ばれ、魚網を破り、魚を大量に食べる漁師の大敵です。独特の臭みがある肉を、ショウガやみそ等の香辛料をうまく使って大和煮にいたしました。 ○アザラシ大和煮 水の中でくらす食肉類のアザラシの肉と筍を独自の加工法により、缶詰にしました。やわらかいアザラシの肉と筍の大和煮をぜひ一度ご賞味ください。 ------------ あざらし肉もあるようだ。 どうせなら、鮮度の良いのを、生で食べたい。。。。 食べるよりも、一緒に暮らすほうがいいな。海外に「あざらし女房」の伝説があったな。日本の、天女の羽衣を隠して妻にする話と同じ。やはり、女房は帰ってしまうのである。
by leea_blog
| 2002-03-23 01:00
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