台湾の人形劇・布袋戯の、ピリ。木偶のサインにまつわるおはなし



3月3日だ。

お雛祭りである。

お雛祭りにふさわしく、
人形の話をしよう。


「りーあさんは雛祭りじゃなくたって、
人形の話ばかりじゃないか!!!」と、

冒頭から突っ込みが入りまくりそうである。


今日の人形の話は、
リアル「人でなしの恋」の「馬鹿日記」シリーズとは違う。

真面目に感嘆する話だ。



友人方の最近のコメントで、
明らかになった事が有る。

台湾の伝統的な人形劇に、
布袋戯というものがある。

それが現代型に発展したものに、
「霹靂(ピリ)」、というシリーズ物がある。

大変長く続いているシリーズだ。


日本人が想像する人形劇とは、
全く違う。


予想外の度合いが強い時に、

「想像の斜め上を行っている」という表現が使われるが、

ピリは、

「想像の斜め上を行っているかと思ったら、

斜め上の角度が凄過ぎて、

驚き呆れて、ノックアウトされてしまった」感じであろうか。


当家には、

苦労の末お迎えした布袋戯の木偶が二人いる。

その内の一人、薄幸の美青年、宮無后は、
官偶である。

官公庁が作っている木偶というわけではない。

日本語で言えば「公式」、

霹靂国際公司で生まれた木偶である。



宮無后の衣の裏側に、

社長と副社長の直筆サインがある。


今日はその話だ。

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「官偶は、みな社長副社長のサインがあるのかなあ?

トップは超多忙のはず。

それとも、

何かの場合にだけサインするのかなあ?」と、

初心者の私は、疑問に思っていた。



友人のSさんが、教えてくれた。


官偶には、

すべて社長副社長、あるいはどちらかのサインがある、

それで私偶と区別が出来る、

公式のイベントなどは、官偶しか参加出来ない、

とのことであった!


私は、驚いた!



一体一体手作りで、

完成まで何ヶ月も掛かるし、

お値段も張るので、

じゃんじゃん作られてじゃんじゃん売る、というものではない、


とはいえ!


「限定30体」等なら、

わかりますよ。

でも、

そういう限定的な話じゃないんですよ。



日本だったら、

シリアルナンバーを入れるだけ、とか、

ロゴ入れるだけです。



日本でも、手作りの人形だったら、

人形師がサインを入れるかも知れないけれど、

超多忙な社長・副社長が、

じきじきに売り物を長期にわたって

一々検分して直筆サインを入れる、という発想が無い。



もちろん、サインがあればファンは喜ぶ。

でも、日本では、

限定30体とか、

「サイン会」とか、

何かのイベントの時だけですよね。


日本では、

劇中に出てくる登場人物の人形が売っていたとして、

(そもそも日本では、人形劇の人形が、実際演じられるそのままの形で売っている、

という事は無いし。。。。)

ファンの方も、全部に直筆サインが入っていると全く考えていない、という前提です。



全部の官偶に入っているとは!

その手間と熱意に、圧倒されました。




人形師のサインと、企業のトップのサインは、

また別の意味になる。



人形師のサインは、

画家が絵にサインをするのと同様の意味だ。




伝統人形劇を発展させて長く台湾の人々を魅惑している企業のトップの直筆サインは、

もっと総合的な行為である。



私の脳裏には、

ダライ・ラマやローマ法王が、

信者に祝福を与える図がよぎるのであった。


自分が長期にわたって心血を注ぎ続けた結果、

この世に生を受けた人形たちを、

一体一体見分し、お迎えを待つ誰かの元に旅立たせるにあたっての、

サイン。


例えば、社長室では、以下のようなやり取りが?

秘書「社長、本日お店に出せる木偶が到着しております」

社長「おお、そうか。入りなさい」

まだ意識の目覚めていない宮無后がしずしずと入って行く。

社長「宮無后か。

  これはなかなか良く出来ているじゃないか。

  無后、お前は可哀そうだったな。

  今度は幸せになりなさい。

  祝福のサインをしてやろう」


副社長室でも。

副社長「宮無后、沢山愛されるように、念を込めてサインを入れるよ」
  
   ↓
出荷される。
  ↓
店に出る。
  ↓
海を越えた国の人が、速攻で迎えにくる
  ↓
日本に来る。
  ↓
段々意識が目覚めてくる。
 ↓
持ち主を悩殺する
日本で二度目の雛祭りを迎える。
   ↑
今ここ。


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by leea_blog | 2018-03-03 14:57 | Comments(12)
Commented by sherry at 2018-03-03 19:19 x
Piliは正式的に木偶を販売し始めたのは
2003年からだそうです
今年15年目(piliの30年周年目)になり
販売官偶として、
作られたキャラーは僅か290キャラーだけ…
ちなみに、無后君も、綺羅君もこのリストにあるが
私のQ音君(黃鷇)はなかった≧:≦

なかったキャラーに
どうしても迎えたい偶主がいるので
そうやって一年間、二年間かけて
民間の木偶工房に私偶を依頼するしかない
そもそも販売官偶はこれらの
木偶工房に製造依頼したものです
これ以上のことは、また私の内緖記事で話す∧∧
Commented by leea_blog at 2018-03-03 22:15
貴重な情報を、ありがとうございます。

ピリは30年も続いているんですね〜。
凄いなあ。
これからもずっと続いて欲しいです。

何より、それだけ続いても、
毎回、新鮮で吸引力のあるお話を提供し続けている、
パワーが凄いです。
惰性に落ちないところが。

正式に木偶を販売したのは、
2003年からなのか〜。

「木偶を販売してくれて、
ありがとう!」と言いたいです。

我々、普通の会社員には、
高価な品ですが、
手作り品なのに、
良心的な価格設定だと思います。
ありがたや、ありがたや。
  ↑
日本だったら、
ファンの足元を見た高額な価格設定になると思います;;

290キャラが「僅か」、、、。
30年間に、どれくらいの数のキャラが出ていたのか、
想像すると、凄いですねーーー^^

一年や二年掛けても、
迎えたい木偶を待つ、
その気持ち、とてもよく分かります!


でも、そういう事情が分からなかったので、
無后が納期の半年を過ぎても、
一向に出来て来なかった時は、
目の前が真っ暗になりました。

sherryさんのおかげでお迎え出来て、
日常生活の幸福度が急上昇!

それにしても、
あの時、本当に良いタイミングで、
高雄店に無后が居たものだ、
と、ご縁の不思議さを噛み締めています。




Commented by sherry at 2018-03-04 08:53 x
中・日・台三国の物価を考えれば
基準となるPiliの値段は
台湾のサラリマンの1.5月の給料
中国の都市人民の2月分所得
日本なら1月分の給料かな

だから日本の物価基準で
販売された十体限定の東離木偶は
とても不良心的な価格設定だと思った∧∧。。。
日本より、台湾と中国の東離ファンいっぱいいるのに…
Commented by leea_blog at 2018-03-04 13:28
ああ〜
あれは本当に、不良心的な価格設定ですよね。

「どうしても欲しい」というファンの足下を見て、
高めの値段設定にする感じで。

日本だと、オタク系の人たちが、
はまったものにはガンガンお金を使うんですよ〜

食事は毎回カップ麺で、服も買わず、
彼女も作らず、はまったものに給料を投入する人々。

それなものだから、
売る方も、ファン心理につけ込んで、
高めで限定品を出したりします^^;


なけなしの貯金をはたいても、
買えるだけ幸運かもです。

10体限定だと、
抽選に外れて買えない可能性の方が高いです。

おそろしや、おそろしや;;

Commented by sherry at 2018-03-04 20:20 x
「どうしても欲しい」というファンはここに一人(大笑)
でも "不良心的な価格設定" に負けて、
凜雪鴉を迎えることを諦めた。。。。
Commented by leea_blog at 2018-03-04 23:25
ありゃ〜、
sherryさんは凛雪鴉のファンだったのですか^^
知らなかった〜^^

うん、凛雪鴉を一人お迎えする資金で、
他の木偶を二人お迎えした方がいいですよ^^
Commented by sherry at 2018-03-05 07:18 x
「どうしても欲しい」というファンはあと一人(大笑)
でも "10体限定の抽選" に外れて、
殺無生を迎えることを諦めた。。。。
Commented by leea_blog at 2018-03-05 17:25
10体限定・抽選なんて、残酷過ぎる;;
当たるはず無い確率ですよ;;

公式でなくてもいいなら、
殺無生、
見素さんに二体有った^^;
Commented by さらさ at 2018-03-05 22:32 x
こんばんは。
ボーナスを注ぎ込む覚悟で抽選に望み、外れた「どうしても欲しかった人、その2」です。
くじ運悪いんです、私( ; ; )

日本への送料、税金、日本国内の送料を含んでも高額なので、台湾では絶対高すぎですよね。
台湾が安かった場合、台湾での代理購入や海を越えての転売防止の意味もあったと思います。
この限定版は社長のサインの横に持ち主名(◯◯さんへ)も入っていて、それも転売防止の一端ではないかと。
現在日本の中古店が「各15万で中古買い受けます」とネットに載せていますし。
今のところ売りに出している人がいないことが救いです。
他にも理由はあったと思いますが、東離に関しては不透明なことが多過ぎなんですよね。

二期の撮影も始まっていますので、またレプリカ販売もあるかもしれませんね。
私は非公式の殺無生にとても心惹かれているので、いつかアクションを起こすかもしれません(笑)


Commented by leea_blog at 2018-03-06 19:39
> さらささん
こんばんは〜。限定10体では、当たる確率が低過ぎですよ〜;;
どうしても欲しくて、お値段高くても払います、と覚悟を決めたのに、
抽選で外れる。。。ご心中お察し致します;;

そうですね、台湾が安かったら、転売屋さんが活躍しそうですね^^;
安くなくても、限定品とか抽選品は、
転売屋さんが狙うところです。。。。;;

自分の名前も入っている木偶素敵ですね。
江戸時代とか、恋人の名前を「◎◎命」と刺青したみたいな^^

ははは、限定品なのに、中古が15万か〜。
安過ぎですね〜^^;

そういえば、
転げ回るほど木偶が欲しかったけど、
入手方法がわからなかった過去、
台湾のヤフオクで出ていないかな、と探した事が有ります^^;
公式のHPでは、欲しい木偶が終了になっていたので、
誰か手放す人いないかな〜、と。
ほとんどヒットしませんでした。
ピリのキャラは、二体ぐらいだったかな、ヒットしたの。
「みんな手放さないんだなあ」と思いました。

二期の撮影、始まっているんですか。
楽しみですね。

非公式も、良いですよ〜^^
注文製作してもらう場合は、
自分の好みも入れてもらえるし^^




Commented by sherry at 2018-03-06 21:22 x
りーあさん晩安〜
さきQ音君再び戻ってきました∧。∧

東離木偶は私偶禁じられた∧∧。。。
Commented by leea_blog at 2018-03-06 21:34
SHERRYさん晩安〜^^
おお、Q音君の修理出来上がりましたか。
良かったですね〜

あらら、東離は私偶禁止ですか。。。
個人的には、
沢山の人に木偶を持ってもらうほうが、
厚い支持層を得る事に繫がると思うのになあ。
まー、仕方ないですね^^;
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