まれびと冊子【揺蘭】みどころなど・その2



【天野清二】さんは、
毎回、二ページだけで参加している。

短い、削ぎ落とされた言葉で、
淡々と綴る。

それは、余計な押しつけのない、
屋根裏の天体望遠鏡で星の運行を測る人の背中を思わせる。

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頭の裏側から
夜が忍び込む。

(「不眠の夜」より)

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太陽は西の空に
ひっかかったまま止まり
でも今は
壁の中で暮らしている。

(「壁の中で生きる」より)

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天野清二さんがどのような詩人なのか、
実は編集人も知らないのだ。

いつも、
二ページだけ、作品が、
編集人の元に届く。

今号に載せた作品も、

世俗の事を書いているようで、
世俗と一線を画して、
線の向こう側から世俗の事柄を見ているような、

ひょうひょうとした文字使いの詩である。


【玉田晃平】さんは、
兵庫の詩人である。

連作詩「深夜の航海日誌」は、15号で三回目の連載だ。

13号に掲載された初回を、是非読んで頂きたい。


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扉のそばの舷窓に そのような

目に見えぬ程の罅が在る

その窓から見る船室の中央には

降りしきる雨の中に立つ一本の樹がある

天井には曇天模様の空が広がり

雨粒の滴り落ちるフローリングの上には

陽射しの降り注ぐベッドが浮かんでいる


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夜、海、浮かぶベッド。

西野りーあの世界と、呼応するかのようなキーワードが並ぶが、

玉田晃平さんの連作は、


深夜を航海する船の、船長、
あるいは、
洋行するいにしえの日本人が船中で遭遇するような時間だ。


海上でであう眩暈の時間は、
内と外が交錯し、

降り注ぐ雨と日差しが同時に出現する。

船室に、降りしきる雨に立つ樹があり、
同時に日差しの降り注ぐベッドが浮かぶ。

深夜に味わう、香り高いウィスキーを思わせる。



(他の執筆人の紹介に続く)








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by leea_blog | 2018-11-29 20:33 | Comments(0)
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