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りーあ いん スフィン窟

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↑ 【アルフォンス・井上さんの 蔵書票 山本六三氏に贈った図柄】携帯で撮影

寝込んでいたが、天気も良いし運動しようと出かけた。
上記の蔵書票が届いたと連絡があったので、銀座のスパンアートギャラリーに取りに行ったのだ。

 翼有るスフィンクス。
 結晶体と球体と、卵と書物と薔薇、冠状に絡みついた蛇。小物も画面構成も、スフィンクスの容姿も、すべてそろった、インスピレーションを讃える小さな宇宙図である。

 山本六三展に出かけた時、山本氏と井上氏(同じ銅版画の師匠に習っていたとのこと)が互いに贈った蔵書票が並んで展示されていた。一目で悩殺された上、手が届くお値段だったので、取り寄せを依頼したのだ。


赤いボヘミア硝子に井筒ワインを注いで、手に入れたかわいこちゃんを眺める。宙に浮いた結晶体に絶妙のバランスでしがみついている、知と神秘と野生と霊性のいきもの。小さな爪が獰猛の片鱗を見せて。


上記ギャラリーでは、【上田風子個展 アクアリウム幻想】をやっていた。
小さい写真で見るより、実物で見なくては凄さが伝わりにくい絵の一つだった。
二枚づつの襖で正方形を作り、外側に海の浅い部分を描き、閉ざされた正方形の襖の内側に深海、海底部分を描いた素敵な作品が有った。

海底に、発光しつつ裸体の少女が落下してくる。
シャンデリアの有る海底。シャンデリアの飾りが海底に落ち、透明な角砂糖めいた結晶を、海底の生き物のように半ば透けた少女が腹ばいに賞味しようとしている。
他の一面では、少女が腹に苺ケーキを乗せて食べており、海底の軟体動物や奇っ怪な生き物もそれに群れている。
海水に打ちなびく髪の具合が素晴らしい。

襖の内側に入って正方形を閉ざし、深海の少女たちを眺めていると、外の会話が聞こえた。ファンの青年が画廊のスタッフと話している。作品が大きくて自分の部屋には置けない、等々。襖じゃ、そうだろうなぁ。日本の貧しい住宅事情。

私も、六角か八角の空間の内外に自分の絵を描き、心静かに瞑想する自分を想像した。
ああ、自分の絵では難しい。自分の作品に周囲を囲まれきっていては、よろしくない。
自作はせいぜい鴨居に並べるか、壁に立て掛ける位にしたい。
壁面に描いては気になってしまう。
うむ、屏風なら良いかも知れない。

いや、その前に、制作にかなりのスペースが必要だ。
仮住まいのはずが、来年そうそうにまた賃貸契約更新時期が来る、犬小屋みたいな狭い住居。それもこれも東京●●局の佞人幹部のとばっちりのお陰。ワタクシがストレスのあまり、収入以上の浪費で自分を励ましているのも、そのお陰。
頼むから表現者に嫌がらせしないでほしい。本能欲求である創作が出来ないまま、かれこれ七年になるのだ。何度も言うけど、嫌がらせはもっと暇な、おとなしくて実家が土地持ちで生活に困らない職員にお願いします。そうでなけりゃ理論面で思考が破綻している職員とかね。まずは、重大な問題を子供みたいな嘘でその場をしのごうとする、船場吉兆の社長みたいな、某Aと某Bと某Cと、、、、、

ああ、こんな風に、せっかくの喜びも一時間と続かないのだ。
愛別離苦よりも怨憎会苦の方が、私には耐えがたい。
「来世で人生をやり直す」、と、楽な方法を選びたくなる。金は墓場に持っていけないので、今の内に使っているのだ。

うむ。井上さんにワタクシ用の、呪力の強い蔵書票を作ってもらうのも良いかも知れない。「これはワタクシの蔵書」、と、自分自身に貼るのだ。そうすれば勝手に自分を処分できないでしょう。

自分で自分の蔵書票を作って、自分に貼るのもいいけれど。
私の作風だと、違う世界に行ったきり戻ってこなくなりそうだ。
by leea_blog | 2007-11-25 00:33 | Comments(0)
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