あやまちの夜。。。。




ぼくは愛の物語に打ちのめされたが、実際に経験したのかさえわからない。情熱に捉えられ、密かな目的に囚われ、ぼくたちを脅かす闇の厚みを、もう考えたくないのです。ぼくは、不安の内側へ旅しました。苦しみのまわりを巡り、こうしてほとんど明かりもないこの部屋にいるのです。スペインの海岸を前にして、あなたに手紙を書いているところです。ぼくは、あなたに一度も会ったことはないが、虚構の作者として連帯感を持っています。そしてあなたにこう言いたいのです。「ぼくは、すべてに関してあなたに同意しているわけではない。だが書き、創作する自由を勝ち取ろうとするあなたの闘いを支持する」。考えの違う人を擁護することは、同じ部族の誰かを助けるために扉を破るよりも、さらに美しいことなのです。もっとも、ぼくたちは同じ部族に属し、同じ共同体に参加しているのかもしれない。それは、イスラム教徒として皆を包括する共同体ではなく、存在し、他者とともに生きるために、言葉しか持たない者たちの共同体です。つまり言葉の代価を知り、死にゆく者の耳元で、一つ一つの文章がどんな響きを持つかを知っている者たちです。
 ぼくたちの祖国は一冊の本です。物語の海の青い夢、数カ国語で展開するフィクションです。祖国は孤独です。毎朝、ぼくたちは、それを大きな屋敷の入り口に置く。だが、そこに住むことはない。ぼくたちの場所はどこにもなく、ぼくたちの領地は自分自身だからです。


(ターハル・ベン=ジェルーン  「あやまちの夜」より 菊池有子訳)

 *登場人物の一人サリームが、『悪魔の詩』の作者・サルマン・ラシュディに宛てて書き、投函も公表もしなかった手紙の一部。
# by leea_blog | 2001-08-20 02:03 | Comments(0)

再び、ジェルーンさん

 十七世紀、バグダッドの総督は、悪辣で、つまらない作家だったが、彼がそのアイデアを思いついたのだった。つまり苦しむ人々に物語を語るということだ。総督は街の主な語り手を宮殿に閉じこめ、彼らに首切りの刑を課して、物語を書くように命じた。総督は本気だった。毎週金曜日に、従わなかった男が広場で処刑された。それから彼は大きなモスクで祈りを唱え、囚人たちの作品を調べに行った。サリームはその伝説を思い起こして、『千夜一夜物語』と同じ原則だ、「物語を語れ、さもなくばおまえを殺す」、それが文学だ、死に対抗する、死に物狂いの闘いなのだと思った。こうしてジーナは、すべての女たちとなり、ジブラルタル海峡で混じり合う水の中から見つかった物語を手に入れようとしたのだ。海峡では、大西洋と地中海が出会う。天気の良い日には、緑の線が見える。そこで潮が合流し、「物語の海」をかき混ぜ、価値のない物語を浜辺に打ち上げるのだ。



(ターハル・ベン=ジェルーン  「あやまちの夜」より
    菊池有子訳)
# by leea_blog | 2001-08-15 02:01 | Comments(0)

炊事洗濯の選択

女性向け湯治話題。

   自炊湯治の、意外な落とし穴。
   *源泉系は利きますが、入浴だけでもかなり疲れます。


一、二泊ならともかく、豪勢な料理を毎日食べていたら、かえって身体壊しそう。疾患によっては、食事の制限もあるし。健康的に食べたいものを食べてお湯に浸かりたい人には、「自炊湯治」は魅力的です。


でも、いきなり自炊湯治に挑戦する前に、体力の再確認してみて。入浴で疲れ切って、ご飯の支度どころじゃない場合も〜。自宅のお湯とは勝手が違います。
ちなみに「半自炊」というのもあります。
ご飯とおみそ汁はお宿で出してくれて、おかずは自分で作るの。
お医者で食事の指導受けてる人も安心じゃ! 
そういうお宿もあるので、探してみてね。


ちなみに、私はいつも二食付きでお昼は外食。
「半自炊」未満の体力です(笑)
湯治プランのあるお宿は、食事も長期滞在者向けに簡素で飽きの来ないメニューになってます。


私も「自炊」や「半自炊」できるお宿を探したのですが、二食付きでも料金的に大差ないお宿をみっけ。いざ滞在してみると、もぅ、お料理の余力なんか無い、無い。。。
「祖母の代から料理は不得手!」と豪語する私が言うのですから、凝った料理は作ってられない、というより、台所まで行ってあれこれする余力無かった、という意味です。


付き添い人有りの人は、自炊や半自炊、いいかも。
長滞在してると、「ああ、ひじきが食べたい」とか「スパゲッティー食べたい、カルボナーラじゃなくちゃ嫌」とか「焼きたてパンに新鮮なバター」とか、味覚にわがまま出てくるものです。食欲出るのは、さすが温泉! そんな時には、調理場を自由に使えるお宿がうらやましいですよ〜。

あ、パンを焼く設備は日本の湯治場にはないとおもいます。
ナンやピザを焼く竈も。
わけのわかんないわがままは言わず、
郷に入っては郷に従え。
新しい発見があるはずです。
# by leea_blog | 2001-08-09 02:00 | Comments(0)

交通情報訂正のお知らせ



大宮の隣りに「さいたま新都心」駅が出来たのを忘れていました!  ごめんネ、「さいたま新都心」。

  京浜東北線:大宮→さいたま新都心→与野→北浦和
        と、なります。

大宮駅は、上越新幹線・東北新幹線・埼京線・宇都宮線・高崎線・京浜東北線・東武野田線が止まります。
# by leea_blog | 2001-08-04 01:59 | お知らせ | Comments(0)

世の、夜の、与野の大並木


下記のチラシ文案・文責は与野在住・山岡 遊氏です。
今回の企画立案者で、自称『ポエム・ごろつき』。
個人誌「犯」は、私の見るところ、自称の通りです。

全く異なる個性に声を掛けて参加を求めた、とのことです。
朗読論以前に詩へのアプローチが全員違うようで、
おもしろそうです。

どうせ喧嘩するなら、建設的な喧嘩をしたいものです(笑)

当日は詩誌や個人誌、詩集や小物も即売予定です。
どうぞ、お誘い合わせの上、お気軽にいらしてくださいませ。
# by leea_blog | 2001-08-04 01:58 | お知らせ | Comments(0)

朗読会のお知らせ

詩の朗読会

   世野へ!
   キメラたちの詩便り

       キメラ 今夜 月の息子になれ
          キメラ 今夜 月の娘になれ



〈出演者〉

阿蘇 豊
小笠原 鳥類
片岡 直子
佐伯 多美子
沢野 進
西野 りーあ
原田 克子
山岡 遊

日時  9月15日(土)  18時30分〜20時30分
入場料 1,500円
場所  ギャラリー・シャイン(京浜東北線 与野駅 西口徒歩1分)

(チラシより)



*りーあ追記

交通のご案内
与野ってどこ? と問われれば。
埼玉県は大宮駅のとなりのまた隣りの駅、山手線方面からは、京浜東北線にたらたら乗るよりも、上野で中距離列車の宇都宮線or高崎線で大宮へ出てから一駅戻る方が近いかもしれませぬ、埼京線乗り換えの方も同じく、大宮まで出るのがおすすめ。
ギャラリー・シャインは与野駅西口出て東京方向を眺めやれば、すぐに発見可能、大ガラスのはまった開放的な空間ですので、飲み物などそれぞれ注文しつつくつろぐことも可能、ギャラリー・シャインの電話番号は048-833-1045。
なお、「行った事無い地域だしついでに散歩したい」という向きは、大宮の氷川神社は武蔵国一宮にて、裏手には桜の大樹広がる大宮公園あり、散策&探索お薦め、余談ながらわたくしは大宮の高校に通っていたものでした。
# by leea_blog | 2001-08-02 01:57 | お知らせ | Comments(0)